太陽光発電コラムPV column
ソーラー
2023/04/11
ドイツの太陽光発電と蓄電システム導入量(2022年)について
ドイツは、再生可能エネルギー導入量、経済規模、土地の広さと比較的日本に近い規模となっております。今回はドイツの太陽光産業協会であるBSW (Bundesverband Solarwirtschaft e. V.) が発表しました2022年の太陽光発電や蓄電システムの導入量についてご紹介致します。
(換算について)
オリジナルの欧州ユーロ表記の部分は、2023年4月の欧州ユーロ日本円為替レートの1ユーロ=145.0円、で換算した日本円を併記しております。
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1. 蓄電池 (太陽光発電併設) の飛躍的なブーム
2023年3月2日、ベルリン:
太陽光発電の蓄電システムは、この4年間で5倍に増えました。ドイツ太陽光産業協会(BSW)の計算によると、ドイツでは2022年、2021年に比べて52%多い太陽光家庭用蓄電システムが設置されました。BSWの試算によると、ドイツでは過去4年間で太陽光発電向け蓄電システムの数が飛躍的に増加し、個人家庭や産業・商業向け電気料金の上昇に伴い、今後も増加する可能性が高いとのことです。(参照グラフ: 太陽光蓄電システムの飛躍的なブーム、1GWh以上の産業用蓄電容量)
BSWが委託したYouGovの代表的な調査によると、私有地所有者の約半数が、自家発電した太陽光発電を必要に応じて蓄えることを考えているそうです。起業家の28%が今後3年以内に太陽光発電の蓄電池を設置する予定です。また蓄電システムは、すでに約63万世帯と約1万社で設置されています。2022年には家庭用蓄電システム約214,000台、産業用蓄電システム約3,900台が追加されました。(2021年: 家庭用約141,000台、産業用約2,750台) これは、連邦ネットワーク庁の数字をもとにBSWが算出した結果です。数字上では、この家庭用蓄電池容量はミュンヘン市 (約150万人) の全家庭の1日の電力消費量を蓄えることができます。
BSWのチーフ・エグゼクティブ、カーステン・ケルニッヒ:
「太陽光発電システムの新設に際して、蓄電システムの設置が標準となるケースが増えています。これは、発電所のオペレーターに利益をもたらすだけでなく、電力システム全体の柔軟性と供給の安定性という点でも有益なことです。家庭用、商業用、産業用の蓄電システムは、エネルギー転換を成功させ、効率的にするために不可欠な構成要素です。」
現在、個人所有の土地に新たに設置された太陽光発電システムの3分の2以上が、家庭用蓄電システムと一緒に設置されています。これにより家庭はいつでも自家発電した太陽光発電を利用することができます。BSWのデータによると、エネルギー危機の結果、家庭用の屋根上太陽光発電システムの新規設置容量は、過去4年間で約5倍に増加しました。
またKörnigは、商業分野での蓄電システム需要の前向きな発展に満足しています。同協会の調査によると、起業家の53%が「電気代の節約のため」、29%が「E-mobilityのための蓄電のため」、20%が「電力会社への支出を減らすことを目的としたピーク電力削減のため」と回答しています。天候に左右される再生可能エネルギーの発電量変動のバランスをとって電力網を安定させるため、ドイツに設置される蓄電容量を現在推定されている6.7GWhから、2030年までに8倍の55GWhに増やすべきであるというのが、太陽光・蓄電システム協会BSWの提言になります。
詳細はこちら
消費者は太陽光発電・蓄電システムに関する無料の情報をこちらで入手可能です。http://www.die-sonne-speichern.de/ (ドイツ語) この技術の説明資料へのリンク、太陽光業界問合せ先も含まれています。
このオリジナル資料(ドイツ語)は、こちらよりダウンロード可能です。
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2. ドイツ太陽光発電市場の統計データ
2022年末のドイツの太陽光発電(PV)市場の概要:
2022年末までのドイツの太陽光発電設置容量
オリジナル資料(英語版)はこちらよりダウンロード可能です。
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3. ドイツ蓄電池 (太陽光発電併設型)とE-mobility市場の統計データ
2022年末のドイツの蓄電池 (太陽光発電併設型)とE-mobility市場の概要:
オリジナル資料(英語版)はこちらよりダウンロード可能です。
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謝辞: 出典元BSWの発表資料やデータが大変参考となりました事、この場をお借りして御礼申し上げます。
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